このSSはとらハ3とGiftのクロスオーバーです。

主人公はALLエンド後でフリーということになっています。

その他の細かい設定は設定資料のほうをご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒衣の剣士の贈り物

 

プロローグ

 

 

 

 

 

 

 

 

「埃だらけだな……」

 

高町家の長男、高町恭也は物置の入って最初にそう呟いた。

なぜ恭也が物置に来ているのか。

それは盆栽の道具がいつもの場所に見当たらず、探した結果残ったのがここだからだ。

しかし、入ってみてその中の惨状を目の当たりにし唖然とする。

 

「すこし掃除するか…」

 

そう言って袖を捲ると掃除に取り掛かる。

掃除といっても細かなことはせず単に散らかったダンボールなどの整理などである。

恭也はまず手始めに近くにあったダンボールを持ち上げ奥のほうへ積む。

そしてまた戻りダンボールを持ち上げては奥に積むという作業を繰り返す。

 

「ん…?」

 

その作業を繰り返しているとあるものが目に付いた。

 

「これは…手紙か?」

 

棚に置かれている本から少しはみ出ているそれを掴む。

本から出してみるとそれは手紙のような感じだった。

 

「ふむ…」

 

誰が誰に書いたものなのか。

そんな好奇心から恭也はその手紙の封を切る。

そして中の紙を取り出し開いて文章に眼を通す。

 

「なになに……父、士郎から息子、恭也へ…なっ!?」

 

恭也は思わずその手紙を落としそうになる。

 

「父さんから……俺に?」

 

驚愕の表情を浮かべながら呟く。

恭也は続きを読むために震えた手つきで再度それに眼を通す。

 

「 俺にもしものことがあった場合のためにこの手紙を残した。

  恭也、俺はお前に伝えなければならないことがある。

  お前の生みの親である夏織に関してのことだ。

  俺はお前に夏織はお前を捨てたと話したがあれは嘘だ。

  夏織は昔から体が弱く出産するだけの体力なんてものはなかった。

  だが、それでもお前を夏織は産んだ。

  そしてその結果、夏織はもうほんの短い時間しか生きられない体になった。

  でも、夏織は無事にお前を産めたことにとても喜んでいた。

  俺は出産には立ち会えずに夏織が息を引き取る寸前に立ち会った。

  そのときに夏織から最後に聞いた話だ。

  楢崎町にある不思議な現象の一つでGiftというものがあるのは知っているだろう」

 

「Gift…? 他人に大抵どんなものでも一つだけ、一度だけ贈ることができるというあのGiftか?」

 

そう自分の記憶を思い出しながら呟く。

そしてまた手紙へと視線を落とした。

 

「 Giftは基本的にその町の出身者でなくては使えない。

  つまり夏織は楢崎町の生まれだ。

  そしてお前も同じくその町で生まれた。

  そして話を戻すが夏織は息を引き取る数日前にお前にGiftを贈ったといった」

 

「なっ!?」

 

「 なにを贈ったのかは聞かないまま夏織は息を引き取った。

  だからそれについては俺も知らない。

  もし、お前が自分に贈られたGiftについて知りたいなら楢崎町へ行ってみろ。

  あそこではGift現象について研究している施設がある。

  もしかしたらお前に贈られたGiftについてわかるかもしれん。

  そして、楢崎町へ行くなら天海壮一を訪ねろ。

  お前も一度行ったことあると思うが覚えていない場合のためにその場所の地図と天海家の電話番号を記しておく。

  最後にこれだけは言っておく。

  どんな事実があったとしても自分を見失わずまっすぐ自分の信じた道を突き進め。

  俺はどこまでもお前を応援しているぞ     父、士郎より」

 

「父さん……」

 

手紙を見ながらそう呟く。

ポタポタと手に持つ手紙に眼から涙が零れ落ちる。

恭也はそれを袖で拭い、手紙をポケットにしまう。

 

「楢崎町の…天海家か……」

 

恭也はそう呟いて物置を後にした。

 

 

 

 

夜中、まだ起きている桃子に事の事情を話し、自分のしようとしていることを伝えた。

何も言わず聞いていた桃子は聞き終わるとただ一言。

 

「あんたの信じた道を行きなさい。 母さんも応援してるからね」

 

そう言って笑顔で了承した。

他の面々は恭也を引きとめようとしたが恭也は譲らず、桃子の説得により沈静化した。

そして、転校の手続きや荷造り、天海家への連絡などをすること一週間、恭也は楢崎町へと旅立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

いや〜、Giftしてたらなんか書きたくなってさ。

【咲】 何個かかえれば気が済むのよ…。

欲求を抑えるのは体に悪いのさ……。

【咲】 そりゃまともに抱え切れてたら私だって何も言わないわよ。

う……で、でもちゃんと他のも続き書いてるしさ。

【咲】 それが当然なのよ。

うぅ……。

【咲】 まったく……もし他のが遅れたらお仕置きだからね。

わかりました…。

【咲】 ふぅ……では今回はこの辺で。

また次回も見てくださいね〜ノシ

 

 

 

 

  

  

 

 

 

 

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